2006-12-11

61*

ベーブ・ルースの年間本塁打記録の60本を抜く勢いで,ミッキー・マントルとロジャー・マリスが争っていた。二人ともヤンキースのチームメイトで,ベーブの記録もヤンキースで達成したものだった。

生え抜きでチームの顔でもあり,記者のウケが良いミッキー。他球団から移籍し,口数が少ないため記者のウケが悪いロジャー。記録更新が近づくにつれ,ロジャーの言葉をねつ造し悪い記事が紙面を飾るようになる。二人はとても仲がよいのに険悪とも書かれる。

シーズン終盤になりミッキーが怪我のため以降の試合に出られなくなると,ベーブの記録を神格化しているファンと記者はますますロジャーを批判し続けるようになり,挙げ句の果てにはコミッショナーまでが試合数が違うということで,ルース時代の試合数以降の記録は参考記録とするというルールまで作ってしまうことに。しかし,逆風にもめげずにロジャーはシーズン最終戦で61本の本塁打を放った...

この映画は記者のいやらしさがとても良く描かれている。言葉のある一部分を誇張して,趣旨と反対の内容をでっち上げるのは朝飯前。しかし,その様なことをチームメイトが分かっている事が救われる。