2009-01-05

ミスト


嵐で窓などが破壊された翌日,デヴィッドは息子と近所の大型スーパーに買い出しに出かけた。しばらくするとスーパーの外は霧で一杯になり,その霧の中から怪我をした男が「外に出るな」と叫びながらスーパーに入ってきた。何が起こったか分からないデヴィッドを含む客達だったが...

霧の中には巨大化された凶暴な虫?がいるのだが,それは映画の主題ではない。職業や人種,宗教観が異なる人々が敵わぬ敵と相対したときにどのような軋轢が生まれるかという事を主として描いた映画だと思う。

最初は誰にも相手にされない神を信じる狂信者が次第に神の代弁者として支持を集め,神の名を借り横暴な振る舞いになっていく。この変化の過程がよくできていた。

ラストは登場人物の気持ちになりきれなかったので「なぜ,あっさりと」と思ったが,それもありかなと思い直した。