2007-10-30

堕天使のパスポート


ロンドンで昼はタクシーの運転手,夜勤でホテルのフロントマンとして働くオクウェは元医者で,事情がありナイジェリアから不法入国していた。オクウェと同じホテルでメイドとして働いているシェナイはトルコからの不法入国者。二人は同じ部屋に住んでいるが,仕事の時間が異なるために顔を合わすのは1日のうちわずかな時間のみである。

ある日オクウェはホテルのトイレの詰まりを掃除しているときに,そのトイレから心臓を見つけた。どうやらホテルで不法入国者の腎臓と引き替えにパスポートを渡すという臓器売買が行われていて,その心臓は失敗した者の心臓だった...

臓器売買で自由を手に入れることは善か悪かを考えさせられる映画だった。ごく一般的な日本人の生活をしている私には善悪の判断は出来ない。人間の弱みにつけ込むいやらしい商売だが,その商売がなければ逃げ出してきた国に送還されてしまう。本当に判断は難しい。