2007-02-09

自虐の詩

業田良家の「自虐の詩」が映画化されるらしく,松竹のサイトで予告編の様なものを見たのだが,この本の良いところが出ていない気がした。当然このままならDVD化されても借りないだろう。

この漫画は週刊宝石という雑誌で連載されていた4コマ漫画。当初は亭主に尽くす幸江と亭主関白な幸江の亭主の昭和初期のような夫婦像をコミカルに描いているものだった。このころは大して面白くない。単行本化されているのだが,読んだことのない人はこの部分を我慢強く読み続ける事を勧める。

幸江の中学生時代の事を描き始めた後半から,この漫画はガラッと変わってくる。サブキャラクタとして登場し始めた熊本さんがアクセントをつけ,4コマ漫画なのにそれを感じさせないノンフィクションのような物語が始まりだし,涙が出そうになる場面もいくつかある。

最初に書いた良い部分とはこの部分であるのだが,その気配を全く感じさせず幸江と幸江の亭主がメインになっている予告編。とてもガッカリした。