2007-07-22

ホロコースト -アドルフ・ヒトラーの洗礼-


ナチス親衛隊中尉のゲルシュタインは,ある日収容所での虐殺行為を目撃した。カトリック教徒である彼はベルリンの司教にこの事を話し,虐殺を止めるように説教をして欲しいと頼むが相手にされない。しかし,この話をそばで聞いていた修道僧のリカルドは彼に協力を申し出た。リカルドはローマ法王に近い人物だったので,法王に直接虐殺を止めるように頼むのだが...

タイトルがB級っぽさを漂わせているが,そんなことはなかった。ホロコーストをこの映画の様な立場から描いたものを初めて見たのでとても新鮮で,ストーリーも最後まで展開が読めずに飽きることなく見ることが出来た。ただ,救いがない結末なので後味はあまり良くない。

個人ではなく大量の信者を後ろ盾に持っているのに,ローマ法王は決断出来なかったのか...自らを犠牲にして他者を助けるという精神ではなかったのか...等とキリスト教に詳しくなく,当事者でもないのでこのようなことがとても印象に残った。