2008-04-23

無能記者

山口・光市で99年に起きた母子殺害事件の差し戻し控訴審で死刑の判決が下りた。犯人が確定しているこの残虐な事件の刑を確定するのに,どうしてこんなに長くかけているのかというのが率直な感想。

本村氏の会見をTVで見たが,元々その分野の人出はないにもかかわらず理論整然と話す裏に9年間の苦悩が見える。毎日,事件や司法のことについて勉強し自問自答してきたんだろうなと。

それなのに「死刑判決が出て救われることがあるのか」と尋ねた記者には呆れた。身内が亡くなったときは自然死の場合でも「あのときああしていれば」等の様々な後悔や「あのときはああだったな」等の様々な思い出で脳裏が一杯になる。四六時中その事を考えているわけではないが,決して忘れることはない。

まして今回の場合は自分たちには非のない殺人だ。殺された家族は帰ってこない。それなのによく「救われたのか」という質問を投げかけることができるなと逆にその無能ぶりに感心する。