2010-07-07

牛泥棒


1800年代末期,ネバダで牛泥棒が発生していた。町の人間が酒場でその噂話をしていたところ,町の一人が牛泥棒に殺されたというニュースが入り,人々は泥棒を見つけ吊し首にしようと捜索隊を結成する。保安官が不在という事もあり捜索に反対する者もいたが,犯人を見つけ吊し首にすることを目的とする多数派にその声は無視をされ...

78分というやや短い映画なのだが無駄がなく奥深いストーリーに感動。群集心理の恐ろしさや,勇ましさを誇る多数派の中で反対意見を言えない少数派の気の弱さがゆさがよく描かれている。吊し首にする前は散々それを模倣し勇敢さを誇っていた人間が,いざその状況になるとそれを尻込みし他の人間にやらせようとする「弱いが故にそれを悟られないように乱暴そうな部分を強調しているが,実はやっぱり弱かった」という,ある人気歌手のようなタイプのキャラクタもしっかりと描いている。

この映画の事を検索していたらクリント・イーストウッドがこの映画から影響を受けているという文を見つけ,なるほどなと思った。イーストウッド監督作品が好きな人にお勧めの一本。